NEX用Tリング購入

2012-04-21

天文

5/21の金環日食に向けて、ソニーαNEX用のTリングを購入した。
何となく望遠鏡など持っているが、にわか天文ファンです。

参考情報
  1. 天体撮影システム図(Vixen)
  2. 接眼部について(天体望遠鏡入門友柚工房)
  3. アルの望遠鏡講座(テレビュー)。望遠鏡や接眼レンズについて説明してあり参考になる。
  4. 誠報社Tリング(誠報社)。購入後に見つけたが、NEX用はなかった。対応していれば、Vixenより安く買えるようだ。
    手持機材
    1. Vixen FLUORITE(フローライト) D=80mm f=640mm/GP赤道儀。
      10数年前に会社の先輩から購入したもので、リビングに飾ってあったりする。既に生産終了になっているようだが、かなり評判はいいみたい。
    2. 子供の頃実家にあったVixenの10cm反射望遠鏡にPENTAX MXをつけるために購入したアダプターとTリング。
      望遠鏡もカメラも兄が購入した(してもらった)ものだが、アダプターは自分で購入した(と記憶している)。ただなんかバックが合わなくてうまく使えなかった気がする。
    3. ソニー αNEX-C3D。昨年購入。
    4. 1用のレデューサー。
    望遠鏡にカメラを取り付けるには、アダプターを使う。カメラ側の端部は各カメラメーカーのマウントに合わせる必要があるので、各マウント用のアダプターがあり、Tリングと呼ぶようだ(一般用語?)。
    今回購入したのはその部分で、Tリング(N)・ソニーE用(商品No.37314-7)。定価5,250円だが天文ショップで4,200円だった。送料を考えるとネットより安かった。



    Tリングは必須として、望遠鏡とのつなぎ方が課題だった。参考情報1を見ても、望遠鏡(手持機材1)・アダプター(手持機材2)ともにディスコンなので出ていない。

    手持機材の確認
    1. 望遠鏡(手持機材1)の接眼部構成
      望遠鏡のドローチューブ(ラックピニオンで前後するピント合わせようの筒)から先は、接眼レンズ取付部までに4つも部品が付いている。

      ディスコンなのでこの部分の構成が分からないのだが、検索していると参考情報2が見つかった。明記はされていないが、恐らく同じ機材(かその兄弟機)と思われる。こういう構成になっている理由や経緯が書かれていて興味深いが、若干構成が異なるようだ。参考にしつつ私の構成を考えると、以下のようになっていそうだ。(P1とは、ピッチ1mmの事)
      1. ドローチューブ→53弱mmP1.1?雌ネジ(上記写真には含まれず)
      2. 53弱mmP1.1?雄ネジ←変換リング→43mmP1雌ネジ
      3. 43mmP1雄ネジ←変換リング→36.4mmP1雌ネジ
      4. 36.4mmP1雄ネジ←延長チューブ→36.4mmP1雌ネジ
        (参考情報2では、より太いbとcの間に延長チューブが入っている)
      5. 36.4mmP1雄ネジ←接眼アダプター→内径φ31.7mmスリーブ
      6. 外形φ31.7mmスリーブ←接眼レンズ(上記写真には含まれず)

    2. アダプター(手持機材2)の構成
      アダプターもTリングを含めて4部品からなっている。

      同じくディスコンなので情報はないが、実測すると以下のようになっている。
      1. 36.4mmP1雄ネジ←変換リング→42?mmP1.2?雄ネジ/内径φ24.5mmスリーブ
        内径側は、拡大撮影時にφ24.5mmの接眼リングをつける。固定ネジ付き
        外径側は、直焦点撮影時にTリング(d)を直接つける。
      2. 42?mmP1.2?雌ネジ←変換リング→内径φ42円筒面(スリーブ)/固定ネジ付き
      3. 外形φ42-φ40.8円錐面←変換・延長リング→42?mmP1.2?雄ネジ
      4. 42?mmP1.2?雌ネジ←PENTAX用Tリング→PENTAXマウント
    接続方法
    1. 手持ちのアダプターを利用
      参考資料1をよーく見ると、Tリングが取りつく部分(フリップミラーのカメラ側)と同じ部分にとりつく接眼アダプターの望遠鏡側が42mmと書いてある。つまりTリングの望遠鏡 側も、42mm径のネジと思われる。手持ちのアダプターのPENTAX用Tリング部を外して計ると、42mm径のようだ(上記B-d)。A-cとB-aがつながることは確認したので、望遠鏡と手持ちのアダプターが つながる。Tリングだけ買えばカメラを接続できそう。
      ただ、懸念点がある。B-aの内径が、φ24.5mm(ツァィスサイズ)になっている。望遠鏡の方の接眼レンズ径はφ31.7mmでアメリカンサイズというようだ。時代とともに画角 が広く見やすくするために大きくなったようだ。更にφ50.8mmというのもあるようだ。ところでAPS-Cサイズの対角長は、√(24^2+16^2) = 28.8mmなので、φ24.5mmより大きい。つまり対角付近でケラレるか周辺光量落ちが発生するだろう。また光線のあたる部分に円筒面があるので、フ レアの原因になりそうな気もする。
    2. 新規購入
      1. 36.4→42T AD接眼アダプター(商品No.37201-0)、定価3,645円を使用。
        直焦点撮影なら、A-cにこれをつけることでできそう。
      2. NSTアダプター 43DX (カメラアダプター)、定価10,500円を使用
        天文ショップで教えてもらった。43mm径に取り付くとのことなので、A-bにつくだろう。また内側にはφ31.7の接眼レンズがつくようになっているので、拡大撮影にも対応できるようだ。天文ショップで8,400円
        また、旧タイプがあるらしく、6,300円。こちらは筒がもう少し細くなっている。最近接眼部が太いタイプの接眼レンズ(たぶんNLVシリーズ)があるので、それに対応できるように新タイプがでたようだ。
    念のため、望遠鏡付属の接眼アダプター類と手持ちのアダプターを持って天文ショップへ行ってお店の人に確認した。現物を出してもらって着く事を確認した(実は先週)。
    とりあえず、接続方法Aを試してみることにして、上述のTリングのみ購入した。

    接続
    1. A-c→Tリング→カメラを接続した状態。すべてネジでつけるので、望遠鏡につけると回転できない。
    2. A-b→A-c→B-a→B-b→B-c→Tリング


      ただ、B-cと購入したTリングのネジ部が途中までしか入らなかった。ピッチが違っているようだ。同じVixenで42mmなのでピッチが変わったのだろうか。それとも打痕等で入らないのか…。ただ固定には問題ないぐらい入っているのでそのまま使う事にする。

      B-b→B-c→Tリング→カメラをつけた状態。B-bとB-cの間で回転できるので、望遠鏡に取り付け後回転できる。

      望遠鏡に取り付けた状態。

      とりあえず風景を撮ってみたところ、角の方に多少周辺光量落ちがみられるようだ。太陽や月の撮影なら中心なので問題なさそうな気もするが、B案も検討する。